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設計コンセプト
子供たちが一日の大半を過ごす小学校は単に教科学習の場だけではなく、生活の場でもあり、社会を学ぶ初めての本格的な場でもあります。子供たちが生活の一部として「心地よい居場所」を見つけだせる安らぎのある学校づくりをめざしました。学習エリアは、1学年に1クラスの予備教室(少人数授業教室・ワークステーションなどにも利用)とワークスペースを持つ4クラスを1ユニットとした学年クラスター型を採用しています。移動パネルや家具により、2mグリッドでエリアを自由に規定できる普通教室とワークスペースは、TT・少人数学習・30人学級・将来の拡充に対応し、多様な学習形態とあらゆる学習集団単位に柔軟な変化を見せる「可変する空間」として整備しました。また、学校は身近なコミュニティ空間でもあり生涯学習の場でもあります。地域が学校施設を利用しやすいように、開放ゾーンの集約・社会開放用クラブ室の整備など、学校機能と切り離した活用や充実した設備の導入により「まちの施設」としても機能します。
【雨水/地下水利用】
建物の屋上(屋根)に降った雨水を貯え、便所の洗浄水や屋外の散水などに利用するシステムです。良質で豊富な地下水も同様に利用可能です。自然の恵みを有効活用するのみならず、上水道の供給に伴うエネルギーを削減することで省エネ・省CO2につながります。泉小学校では、校舎の屋根に降った雨水を建物基礎部の貯留ピットに貯え「緑のワークテラス(屋上庭園)」の自動散水に利用し、地下水をビオトープの池やせせらぎに供給しています。
【ビオトープ】
敷地内緑化のなかでも、動植物の棲息場所の整備など自然生態系の保護や育成を主な目的としているものを「ビオトープ」と呼んでおり、環境教育や市民活動の一環として小中学校や地域公園などに普及が進んでいます。多様な生態系を育むために水面を持つものが多く、児童・生徒・地域住民の手で創りあげる事例も少なくありません。泉小学校では、敷地南東隅の芝生広場の一角にビオトープを設け、石積みなどは児童の手によって行われています。モロコや水草の生育が確認されています。
【自然通風】
外壁面や外部建具に通気口などを設けることによって建物内の風通しを良くし、室内の換気や熱環境の改善に役立てます。風圧差を利用する手法、煙突効果を利用する手法、夏季夜間の冷気を導入する手法(ナイトパージ)など、さまざまな手法が多く採用されています。泉小学校では、教室の窓下に換気孔、階段室上部に風圧で自動的に開閉する窓(風の塔)を設け校舎全体に風が通うしくみを創っており、室内の空気環境と温熱環境改善を図っています。
建物概要
- 【建物名称】
- 土岐市立泉小学校
- 【受賞】
- 第38回中部建築賞(一般部門)入賞 / 社団法人文教施設協会 平成19年度 公立学校優良施設表彰 文教施設協会賞
- 【発注者】
- 土岐市
- 【所在地】
- 岐阜県土岐市泉中窯町
- 【用途・テーマ】
- 小学校 / プール
- 【構造・階数】
- 鉄筋コンクリート造 / 鉄骨造・3F
- 【延床面積】
- 10,854m2
- 【竣工年】
- 2006年
- 【備考】
- 撮影:(株)SS名古屋

