就学前施設の傾向や当社の設計・監理実績をご紹介します。
幼稚園、保育園、幼保園等

子どもたちの未来、人間の未来

子どもたちの未来、人間の未来  少子高齢化時代が進む一方、都心部では待機児童があふれています。近年保育制度が「保育に欠けない親子」にも開放され、幼保一元化へ向けても制度改革もなされていますが、すべての子どもたちへのケアは現実的にはなかなか進まない状況です。幼児期の健全な発達は、将来の人間形成において欠くべからざるものであります。
 就学前施設の設計に当たり留意しなければならないことは、当の子どもたちに注目することはもとより、彼らを守り育てるべき人たち、すなわち親、保育士、地域にとってその施設がどうあるべきかを忘れてはならないことにありあます。保育士に施設管理において負担をかけない、親が預けるに足る十分な安全性が確保でき、地域にも認識される施設でなければならない。一方で、子どもたちにとっては、変化に富んだ楽しい空間でなければならない。
 段差のない保育室や、殺菌された安全な砂場、隠れる所のない遊戯室が本当に良いのか。わたしたちはこれからも物言わぬ可愛い依頼者の立場に立ち、物言う依頼者との間でバランスを保ちつつ、子どもも保護者も共に育つことのできる施設づくりとそのプロセスを大切にしていきたいと考えています。

就学前施設の計画

大垣北幼保園

大垣北幼保園
従来の保育所と幼稚園を一体的に考えようという「認定こども園」の制度が施行されたのは、平成18年(2006年)でした。 それ以前は、厚生労働省の所管する保育所と文部科学省の所管する幼稚園の2つの施設が就学前施設として存在していたのは周知の事実です。 日本の社会が高度成長を終え、少子高齢化が顕著になるにつれ、就学前の子供たちを取り巻く環境も大きく変わることになります。 核家族化等により母親へのストレスが増加し、保育に欠けない子供たちについても社会的親の必要性が論じられています。 具体的現象として幼稚園児の減少と保育所児童の増加(いわゆる待機児童として問題化されました)が起こったことです。 厚労省と文科省は協力して制度化を図ってきましたが、時代が自民党政権と民主党政権が2大政党として入れ替わりのあった時期のため、 呼称も含めて煩雑さが抜け切っていないのが現状です。