風景にとけ込み光に満ちた市民のための裁判所

名古屋高裁金沢支部 金沢地方・家庭・簡易裁判所庁舎

設計コンセプト

敷地は兼六園や金沢城公園に近接した「金沢市の伝統環境保存区域」であることから、周辺の景観にとけ込んだ計画を目指しました。開かれた裁判所を具現化するガラスファサードと伸びやかな庇を基本構成としながらも、東茶屋街に見られる格子「木虫籠(キムスコ)」をモチーフとした外装サッシや、内外に配置される目隠しルーバーによる「格子のデザイン」により、古都金沢を代表する風景にふさわしい落ち着きを演出しました。また、積極的な既存樹木の活用や、外構や法廷の壁の一部に県産の「戸室石」を使用し、法廷内の傍聴椅子や内部サインの色彩には加賀友禅で使われる「加賀五彩」の採用、市民に親しまれたかつての裁判所の姿をエッチングにてエレベーター扉に表現するなど、金沢の地で昔から見られ市民の目に馴染んだ内外装とすることで、市民から親しまれる庁舎を目指しました。

受賞

【2013】第36回金沢都市美文化賞

建物概要

発注者 最高裁判所
所在地 石川県金沢市
用 途 裁判所
構造・階数 鉄骨鉄筋コンクリート造・3F/B1F
延床面積 13,844 ㎡
竣工年 2013年
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