「人の居場所」を随所に生み出せる屋内運動場

東京大学(中野)教育学部附属中等教育学校 屋内運動場

設計コンセプト

東京大学教育学部附属中等教育学校は、中野区南台に位置する中高一貫教育の共学校で、緑豊かなキャンパスや地域防災拠点として地域に親しまれています。ここに屋内運動場・武道場・屋外プール・既存校舎との連絡廊下等を新設する計画です。私たちはこのプロジェクトを「キャンパス全体のリノベーションの機会」ととらえ、単なる屋内運動場の建設に止まらず、キャンパス計画の本質ともいえる「人の居場所」を随所に生み出せる屋内運動場となるよう、計画に取り組みました。屋内運動場はプール棟とアリーナ棟からなり、その間の「エコパティオ」が建物全体に光と風を導き、生徒動線の要にもなっています。屋内運動場2階の外部には、校庭に面して広々とした「クラブデッキ」を計画し、校庭とアリーナをつなげ、生徒の活動を相互に活性化させています。既存桜を活かした「さくら広場」は、キャンパス南北軸の「キャンパスプロムナード」を豊かに彩り、式典の前庭やメモリアルスペースにもなります。ピロティやベンチも随所に設け、授業でもクラブ活動でもイベント時でも、生徒の自主的な活動を誘発しサポートできる屋内運動場となるよう注力しました。人と人をつなぎ、キャンパスをより豊かにする力を持った屋内運動場、これが先生・生徒・保護者・卒業生、そして地域の人たちからも末永く愛される「みんなの居場所」となることを心より期待しています。

建物概要

発注者 国立大学法人 東京大学
所在地 東京都中野区
用 途 中等教育学校 / 屋内運動場
構造・階数 鉄筋コンクリート造 / 鉄骨造・3F
延床面積 2,780㎡
竣工年 2013年
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