京都の豊かな知恵に触れる、パーソナル・コンフォート・ホテル

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THE THOUSAND KYOTO

設計コンセプト

THE THOUSAND KYOTOは、京都駅前に建つ築38年の京都センチュリーホテルに隣接し、新たなコンセプトのもと増築されたホテルです。既存のホテルは一部解体・改修をしながらも営業を続け、一建築の中に2ブランドのホテルが同居し、下層階でつながり高層階は別々のホテルという構成になっています。THE THOUSAND KYOTOのデザインコンセプトは「コンフォート・ミニマリズム」。日本の伝統・禅に通じる、引き算の思想から生まれるシンプルなデザインをベースに、光・風・緑・アートで艶を添える考え方。京都の知恵と日本の美学が息づく、研ぎ澄まされた心地よい空間と体験を、建築・内装としてデザインしました。「庭の体験」「光の体験」「おもてなしの体験」の3つの体験を柱に、空間づくりを行っています。

受賞

【2019】 京都デザイン賞2019(京都府知事賞)
【2019】 グッドデザイン賞 2019
【2019】 JID AWARD 2019(インテリアスペース部門入選)
【2019】 KUKAN DESIGN AWARD 2019(日本空間デザイン賞2019)
BEST100(Short List)選出
【2019】 SDA AWARD 2019(日本サインデザイン賞2019)
入選、関西地区デザイン賞受賞
【2019】 ABB LEAF AWARDS 2019
Best Hospitality Building部門 Shortlist選出
【2019】 THE ARCHITECTURE MASTERPRIZE 2019
Hospitality Architecture部門
ARCHITECTURE MASTERPRIZE受賞

建物概要

発注者 京阪ホールディングス株式会社
所在地 京都市
用 途 ホテル
構造・階数 新築部:鉄骨造、CFT造、鉄筋コンクリート造 ・9F / B1F・改修部:鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨造・10F / B2F
延床面積 新築部:22,122㎡・改修部:19,594㎡
竣工年 2018年
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庭の体験

ゲストを迎える、いざないの庭「前庭」。エントランスの格子戸を入ると、奥行き感のある「坪庭」の緑がお出迎え。その奥、通り庭のような通路をぬけると、風を感じる大きな広場「中庭」。大階段の先には、「奥庭」の緑。京町家にある庭のリズムのようなシークエンスをつくり出しました。これらの庭を立体的に組みこむことで、建築はランドスケープと一体化され、建築の外皮を構成しています。
立体的に組まれた客室庭
 
風除室より坪庭を望む
低層部屋上に配されたチャペルガーデン

光の体験

京都駅前にありながら、どの空間をとっても自然光を感じられる空間としています。
メインロビーとなる吹抜空間は、ホテルの「中庭」と位置付けられ、⾵を感じるアートや刻々と変わる⾃然光など庭の体験をつくり出しています。印象的な⼤階段は、京都の寺社の⼭⾨のように⽇常から離れ、聖域へ⼊るような⾼揚感を得られる空間となります。昼は光に照らされて粗密のある⽊質格⼦が浮かびあがり、夜は格⼦の内側から光が漏れ静寂な印象に。⼈の動きと相まって、光と影、静と動が協和した陰翳礼賛の世界観を創出しています。
吹抜空間を取り囲む粗密格子
チャペルは、低層部屋上に配置され、周りをビルに囲まれた狭隘な環境のなかで、光や緑を⽬いっぱい感じられる礼拝空間を⽬指しました。チャペル正⾯と背⾯で形の異なる顔づくりをし、それらの頂点を結ぶように縦格⼦状でゆるやかな曲⾯の⽊壁でつないでいます。木壁により周囲環境を隠しながら、天井からは格⼦越しに光が差込み、正⾯のモザイクガラスより光が溢れ、側⾯ガラスに続く⽔⾯には緑が映り込み、背⾯は庭に開く。ホテル全体のデザインコンセプトを踏襲しつつ、チャペル特有のちょっとした華やかさ、荘厳さ、凛然さをシンプルな形状で表現。⽊のぬくもりとやわらかな光に包まれたチャペルを実現しました。 
木洩れ日のような光が差し込むチャペルのステンドグラス

おもてなしの体験

これみよがしではなく、見せない心づかいこそが、本当の歓びを生む。この精神を建築にも込め、見せないデザイン、サービスと一体となった空間づくりをおこなっています。

これら3つの体験を、各々の空間で人それぞれに愉しめる環境を実現しました。

周囲を庭に囲われる日本料理レストラン
版築壁を背景としたレセプション
 
坪庭を望める新宴会場「千」
様々な演出の可能な宴会場のライブキッチン