先進的な産学連携活動の拠点

大阪大学(吹田)テクノアライアンス棟

設計コンセプト

産学連携活動の拠点として計画されたレンタルラボ施設です。「開かれた交流空間の創出」「高品質・高機能な研究・実験施設」「キャンパス景観に配慮した外観」をコンセプトとし、キャンパスの顔となる施設づくりが求められました。高度化・多様化する研究内容の変化に対応する柔軟性をもったラボスペースを設け、入居者エリアの明確なゾーニングによる確実なセキュリティ等、高機能な研究・実験施設を実現しています。低層部に設けたアライアンスホールや交流サロンといったコミュニケーションスペースは、展示やイベント等の活動を通じて学内外にわたる学生や研究者の交流を誘発し、産学連携活動を象徴する空間となっています。

建物概要

発注者 国立大学法人 大阪大学
所在地 大阪府吹田市山田丘1-1
用 途 大学(研究施設)
構造・階数 鉄骨造・9F
延床面積 12,329 ㎡
竣工年 2011年
備 考 設備設計:(株)新日本設備計画
撮影  :冨田英次
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開かれた交流空間の創出・高品質・高機能な研究・実験環境の整備

交流ロビー

開かれた交流空間の創出
さまざまな方面からアクセスでき、視覚的にも内部を見通せる構成とすることにより、学生・産学研究者だけでなく一般来学者にとっても立ち寄りやすく情報に接しやすい施設とすることを目指しました。

高品質・高機能な研究・実験環境の整備
この施設の運用上の重要課題であり、さまざまな種頬や規模に対応する柔軟性をもった研究・実験環境を整備するともに、共用部と専用部との間のセキュリティを確実に行い、最先端の研究者の利用に備えることとしました。
アライアンスホール

キャンパス景観に配慮した外観デザイン

キャンパス内のランドマークにもなり得る比較的高層の建物であることから、適切なボリュームの分節、テクニカルバルコニーや開口部の抜いなどによってプロポーションを整え、一方、低層部は透明感のある開放性の 高いデザインとしました。また、産学連携のシンボルに相応しい特徴的な外観とするため、大阪大学のモットー「地域に生き世界に伸びる」の表現として、色彩のバランスやトーンに配慮しつつ、外装タイルを下層から上層へ抜けるグラデーション張りとしました。さまざまな年代につくられた建物が混在する吹田キャンパスにあって、今後の良好な景観形成に寄与できるような上質で親しみやすいデザインとすることを目指しました。
メインアプローチ
外装タイルのグラデーション張り