風景の記憶を継承し周辺環境に調和するファサード
静岡地方・簡易裁判所
設計コンセプト
かつて徳川家康が居城とした駿府城の面影を残す駿府城公園の三の丸西側に建つ裁判所建築です。裁判員制度が始まり、一般市民に裁判所をより身近なものに感じてもらえるよう、落ち着きのある静かな佇まいの中にも明るくオープンなイメージを持つ外観・インテリアとしました。外観を構成するカーテンウォールとルーバーのファサードは、日本建築の伝統的な構成要素の「格子」のイメージを採用し、歴史的背景との調和、庁舎を望む位置や季節・時間により移り変わる表情を演出するとともに、長年親しまれた既存庁舎の縦基調の意匠を尊重して風景の記憶を継承しています。このリズミカルに並ぶ日射・視線制御機能も持つ縦基調のルーバーのほか、青空や駿府城公園の豊かな緑を映し出すガラス、駿府城公園の石垣をイメージする基壇部が周辺環境との調和を図っています。
建物概要
発注者 | 最高裁判所 |
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所在地 | 静岡市葵区 |
用 途 | 裁判所 |
構造・階数 | 鉄骨鉄筋コンクリート造・6F/B1F |
延床面積 | 11,272 ㎡ |
竣工年 | 2009年 |
備 考 | 写真提供:最高裁判所 |