既存キャンパスの継承と調和

愛知県立芸術大学 新デザイン棟

設計コンセプト

1966年開学の愛知県立芸術大学は、キャンパスを建築家 吉村順三が設計し、今日まで歴史と伝統を受け継がれています。しかし、施設の老朽化や教育研究活動の多様化に伴う機能・空間不足が生じており、新たなデザイン専攻の教育拠点「新デザイン棟」が計画されました。
建物は敷地の高低差を活かした断面とし、現キャンパスの東西軸線(プロムナード)の延長上に、透明感のあるガラス張りの空間を配置して視覚的なつながりを確保しました。
また、下部はピロティとして動線を確保し、軸の繋がりを継承しつつ、居室を地面から離すことで、湿気が多い敷地条件に対して、快適性の向上、紙を扱った作品保護にも寄与しています。
また、既存棟と中庭を介して渡りブリッジで繋ぐことで、一体的な空間となり、既存校舎群の素材や質感、ディテールを現代風にアレンジして継承して、既存キャンパスとの調和を図っています。

建物概要

発注者 愛知県
所在地 愛知県長久手市
用 途 大学
構造・階数 鉄筋コンクリート造・3F
延床面積 2,334㎡
竣工年 2019年
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