都心に立地するシンプルなオフィスビル

新伏見町ビル

設計コンセプト

東畑建築事務所が永年の本拠地から移転したことに伴い、跡地に新しいテナントオフィスビルが計画されました。オフィスの機能性とコストのバランスを意識した中規模オフィスビルのあり方を示すべく、奇をてらわずシンプルでわかりやすい計画を目指しました。以前のビルと同様に延べ面積4,000㎡程度の規模を確保しながら、天空率による斜線制限の緩和を活用することで最高高さ37.9mの9階建てとし、将来の設備更新にも十分対応可能な階高設定としました。各階は同一平面形として、各々最大4テナントの入居が可能な計画とし、貸室の奥行をおさえることで部屋の分割時にも整形な平面を確保しています。
L型の敷地形状に合わせたボリューム構成とし、白色の押出成形セメント板の外壁とガラスカーテンウォールによるシンプルな外観を形成しています。BIM(Building Information Modeling) による設計への取り組みを数年前より進めてきている中で、本計画もモデルプロジェクトとして取り組んでいます。基本計画・基本設計時には周辺建物とのボリューム確認をはじめ、各種検討や打合せ資料など、作成したモデルから切り出したデータを使用しています。食い違いのない一般図の作成のほか、集計機能を活用した仕上表・建具表の作成や主要材料の数量集計をコストプランへ活用している。実施設計時には各種詳細図、矩計図などもモデルから切り出して作成するとともに、その他の2D図面もBIMソフトに取り込み設計図書として一元管理しています。 

建物概要

発注者 株式会社 清林社
所在地 大阪市中央区
用 途 事務所
構造・階数 鉄骨造・9F
延床面積 3,973 ㎡
竣工年 2014年
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