木質バイオマスによるゼロエミッションの実現
地域産木材を最大限活用するため、延床面積約4,200㎡のうち3,000㎡近くを、燃えしろ設計による木造準耐火構造とし、木構造の最大化を図りました。
また、真庭市産の木チップとペレットを主燃料とした「バイオマス熱源システム」を採用することで地産地消のエネルギーシステムを構築しています。
受水槽や照明器具、カウンター、ベンチ、書架など「内外装・構造体・エネルギー」のあらゆる面において、地産地消に努め713㎥もの地域産木材の活用を行っています。市内ではバイオマス発電所も稼働を始め、本施設への送電が予定されており、実現するとまさに木質バイオマスによるゼロエミッションが落合総合センターで実現します。
落合総合センターは市役所の分室としての機能や図書館、地域交流スペースなどを備えた公共施設。真庭市産の木チップとペレットを主燃料としたバイオマス熱源システムの施設も併設し施設に供給しています。敷地南側には備中川が流れ、北側で旭川と合流します。
木と自然光が織りなす地域交流の核
木材はすべて地場産材を用いて実現
木造を選択した理由
この建物は「内外装・構造体・エネルギー」といった、建築のすべての構成要素に真庭産材を活用し、次世代の環境共生施設を実現することをテーマとしています。木構造をすべて現しとし、地域産木材と自然光が織りなす、新たな公共空間の創出にも積極的に取り組んでいます。
材種
柱:ヒノキ製材・ヒノキ集成材 梁:ヒノキ集成材
その他:小屋組材・筋交:スギ
生産・流通
調達:すべて真庭市産材 加工:銘建工業
組立・施工:銘建工業
構法
LSB (ラグスクリューボルト)工法
敷地条件
防火指定なし 法22条区域
用途
市役所支所・保健センター・公民館・図書館
耐火性能
柱・梁・床:45分耐火 屋根・壁:30分耐火
補助金
平成26年度森林整備加速化・林業再生事業(木造部が対象)
平成27年度岡山県公共施設再生可能エネルギー等導入推進事業費補助金
(グリーンニューディール基金事業補助金,木質バイオマスボイラー・太陽熱集熱設備・太陽光発電・蓄電池が対象)
4本が束ねられた列柱の中央には十字形のプレートがあり、このプレートと角材がボルトで連結されています。4本の組柱は真庭市内で材料を確保しています。建築基準法上、木造部の延床面積を3,000㎡以下に抑える必要があるため、事務室はスパン約8.7mの鉄筋コンクリート造としています。
柱は集成材ではなく製材を使用しています。420mm角の製材は入手困難なため、210mm角×4本に分割することですべて真庭市内で材料を確保することが可能になりました。