震災を乗り越え、地域に開かれた施設づくり

社会医療法人ましき会益城病院

設計コンセプト

益城病院は、熊本県益城町で長年にわたって地域医療を担ってきた精神科病院です。本計画は、2016年の熊本地震で甚大な被害を受けた益城病院の移転新築計画です。
敷地内には様々な樹木や遊歩道、イベントスペースとしても利用できる芝生広場、地下水を利用した水盤を設け、病院関係者だけでなく、地域の方々も豊かな環境を五感で享受できる計画としています。
3~6階の病棟は、各階を3または4つのユニットに区分できる平面計画とするとともに、個室中心の病室構成とすることで、「少人数の家庭的な雰囲気の中で、患者特性や症状に合わせたきめ細かな医療を提供したい」という益城病院の精神科医療に対する理想を実現しています。
また、被災した際の実体験を教訓として、災害時に多目的に利用できる1階のホールや、地震による地盤変位に影響を受けないインフラ引き込み、公共下水道が遮断されてもトイレを利用できる排水方式など、様々な防災機能を備えた計画としています。

建物概要

発注者 社会医療法人ましき会
所在地 熊本県上益城郡益城町
用 途 病院
構造・階数 鉄骨造・6F
延床面積 11,640㎡
竣工年 2019年
備 考 設計JV:かわつひろし建築工房
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