積層するスラブで多様な交流・研究活動の場をつくる

名古屋大学オークマ工作機械工学館

設計コンセプト

名古屋大学東山キャンパス内における実験・研究・教育施設の計画です。
周囲に建ち並ぶ高層研究棟とは対比的に、本施設では深い軒を積層させた低層とすることで、キャンパス内のオープンスペースとなるような建築を目指しました。四谷通りに対面する槇文彦氏の代表作の一つである豊田講堂との調和を考慮し、壁面はコンクリート打ち放し仕上げを採用しています。天井高さが求められる実験室や講堂は、計画地の高低差を活かしながらそれぞれ必要な気積を確保しつつ、共用部はスラブの重なりを活かした高窓やルーフガーデンを配置することで、豊かな学びの場を創出しています。工作機械メーカーであるオークマ社の製作機材が設置される実験室床はマットスラブ構造とすることで、前面市道や地下鉄からの防振対策とし、コンパクトながらも高水準な実験環境が整備されています。

受賞

【2023】 第55回 中部建築賞(入選)

建物概要

発注者 国立大学法人東海国立大学機構
所在地 名古屋市
用 途 大学
構造・階数 鉄筋コンクリート造 / 一部鉄骨造・2F / B1F
延床面積 1,486㎡
竣工年 2020年
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