患者さん本位の病院づくり

医療法人宏和会 瀬戸みどりのまち病院

設計コンセプト

愛知県東部、瀬戸市に位置する177の療養病床を持つ慢性期・在宅医療に特化した病院の新築移転です。敷地は愛知万博会場となった海上の森を望む眺望の良い高台に位置します。コロナ禍で停滞していますが、各都道府県で地域医療構想が議論中です。急性期病床も減床の方向で、各所で病院の統合が始まっています。病院も好むと好まざると「変化」が必要な時代となります。変わりゆく時勢の中、次世代の病院の姿を、若い院長先生と一緒に追求しました。
「患者さん本位の病院づくり」を主テーマとし、回復期に焦点を当て1階にリハビリやデイケア部門を配し、隣接して連携が図れるようにしました。病棟は長めの入院期間を安寧して過ごせるよう、生活空間として家に近いインテリアをイメージしました。廊下にも可能な限り、光を取り入れた明るい癒しの環境です。テラスはユニバーサルデザインに配慮し、車椅子でもベッドでも出られる意匠と広さを持たせてあります。天然の丘陵部の高低差を利用した来客とサービスの動線分離により、スムーズな運営が可能となっています。外観は、新興住宅街の地域性と、これからのヤングシニア層にも受容されるカジュアルかつシャープなデザインとし、瑞々しい新世代の病院像を模索しています。

建物概要

発注者 医療法人宏和会
所在地 愛知県瀬戸市
用 途 病院
構造・階数 鉄骨造・4F
延床面積 9,229㎡
竣工年 2017年
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