素から生まれる多相の価値

チューゲン北名古屋物流センター

設計コンセプト

物流センターは、交通ハブに立地することが多く、街との関係性を構築しなくてはなりません。しかし多くは、経済性、機能性、加えてスケールから、建築として、風景として、景観として、街との関係構築に苦慮しています。まちなみにとっては負の遺産となることも正直あります。チューゲン北名古屋物流センターは、街との関係性からかたちが構築されています。建物中央に東西を貫く開かれた立体街路空間「コミュニティギャラリー」を挿入し、人々を呼び込み、ここを媒体として、新たな価値を創造します。ファサードは、表裏のない表情を街へ映し、伸びやかで包み込まれるようなワンフレームの美しいフォルムを持ちます。街との接点には、ビオトープガーデンを整備して地域還元も行っています。これらは「新たな価値を創造する」という企業理念から成るもので、街とともに歩む真のリーディングカンパニーであると言えます。ローコストでありながらも「強・用・美」の「美」を昇華しました。これらの取り組みが全国に増え続ける物流センターの建築文化の醸成に寄与し、連鎖する一助になれば喜ばしいことです。

建物概要

発注者 株式会社 チューゲン
所在地 愛知県北名古屋市
用 途 物流センター
構造・階数 鉄骨造・2F
延床面積 5,922㎡
竣工年 2020年
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