多様な活動を可能にするワークショップスペース

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京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab

設計コンセプト

京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab(D-lab)は、デザイン主導型の研究とその革新を目指し、建築・デザインの実践的方法論の探求と学際的コラボレーションを目的としてつくられました。欧米を中心とした多くの大学との共同プロジェクト活動の受け皿となるよう、ワークショップやイベントの規模・内容に応じて、オリジナル家具で仕切ることのできるフレキシビリティの高いワンルーム空間としています。ワークショップやイベント活動はオープンな空間で行われており、キャンパスの活気溢れる新しい風景となっています。


基本設計および
実施設計・監理監修:京都工芸繊維大学 
              長坂 大 教授
              施設マネジメント課
          株式会社Méga
基本設計     :京都工芸繊維大学 
              KYOTO Design Lab
              長坂研究室
実施設計     :東畑建築事務所
 

受賞

【2020】 日本建築学会作品選集2020

建物概要

発注者 国立大学法人京都工芸繊維大学
所在地 京都市
用 途 大学
構造・階数 鉄骨造・2F
延床面積 1,320㎡
竣工年 2017年
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細長い敷地の「余白」を魅力ある空間に再構築

本計画の基本設計および実施設計・監理業務の監修は京都工芸繊維大学長坂教授によるものです。KYOTO Design Lab(D-lab)は当初、隣接建物に連結させる必要性から、キャンパス中央緑地を潰して建てることが検討されていました。しかし、学生時代から多くの時間をこのキャンパスで過ごされた長坂教授は、「この緑地は木陰に学生たちが集うキャンパスの中心的な場所である。この緑地は保存すべき。」の想いを強くされ、既存棟と敷地境界線との「余白」に建設することを構想されました。「余白」の幅の大小と東西約1mの地盤の高低差は、105mの長大な空間に適度な揺らぎと分節を生み出す契機となり、こうして生まれた室内の各スペースは、イベントに応じて選択し、活用されることになりました。一見無用に見えた敷地の余白は、個性的で魅力ある目的空間として再構築されたのです。
キャンパスの「余白」に建築する

小スパン構造による柔らかで軽快な空間づくり

屈曲する平面形状に無理なく適応するため、桁行2.4mの小さなスパンを採用しています。柱は丸柱を採用することで、敷地形状により角度のついた鉄骨仕口に対応しています。また、張間スパンは約4~10mと様々ですが、柱外径は216.3φで統一し、鋼材厚で変えること許容応力に対応しています。この小部材である丸柱により柔らかで軽快なリズムを刻み、シームレスでニュートラルな空間を実現しています。