より柔らかく、やさしい空間

伊勢市小俣保健センター

設計コンセプト

小俣町はお伊勢参りの玄関口として発達してきた宿場町です。街の中心部は今なお当時のおもかげを残しています。この保健センターは、役場庁舎(現・伊勢市小俣総合支所)に隣接して建設されており、既設庁舎との調和や一体的利用を最優先するものの、同じ地域に建つ公共建築のアイデンティティの確立や、周辺環境との調和という点で7年前に設計した図書館のイメージを継承しています。図書館と違って「健康づくり」と「健康管理・相談」という用途性において、高齢者から乳幼児まで幅広い年齢層を意識し、素材の使い方、色調等において、より柔らかくやさしくイメージされています。平面計画は、幅広い利用対象者に対しわかりやすく安心できる計画のほか、空間の分割、接続、視点の変化という手法で、空間の相互利用・機能の多様性、利便性を一段と加味しました。また、内部空間は、木のもつ素材感を感じられる心地よい内部空間をめざし、予算の許す限り木肌面を多く取り入れました。小俣町は地球環境や省資源等に積極的に取り組んでおり、図書館と同じく太陽光発電設備を設置しています。

建物概要

発注者 小俣町
所在地 三重県度会郡小俣町元町
用 途 福祉施設 / 保健センター / 研修施設 / 浴室
構造・階数 鉄筋コンクリート造 / 鉄骨造・2F
延床面積 2,020 ㎡
竣工年 2005年
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