高度成長期に全国に大量につくられた公立学校の校舎が一斉に建替の時期を迎えています。 しかし、財政状況が厳しい中、スクラップ&ビルドは難しくなっています。単なる老朽化改造ではなく、 子どもたちが長時間過ごす空間の温熱環境や光環境を改善するなどで、校舎の機能を高め、長寿命化を図る必要があります。 その際、ハードウェアの改修だけでなく、改修設計や施工段階、運用段階を通して、校舎を使った環境教育を行うことが重要と考えます。
東畑建築事務所は環境省「学校エコ改修と環境教育事業」の全国20のモデル校のうち、
神戸市立多聞東中学校、北名古屋市立西春中学校、福井県若狭町立三方中学校、豊田市立土橋町学校、京都市立朱雀第四小学校
の5校の設計を行いました。
いずれの学校でも校舎の環境性能の向上を図っただけでなく、 設計や施工段階でワークショップを開催することで、運用後の教材としても活用され、環境のことを考える子どもたちを育てています。
北名古屋市立西春中学校(中庭)
【主な環境配慮項目】
屋根・外壁・開口部の断熱 /
日射遮へい・制御 /
自然採光 /
自然通風の確保 /
再生可能エネルギーの活用 /
高効率照明の設置 /
水の有効利用 /
環境の見える化 /
長寿命化 /
地域材の活用 /
リサイクル材料の活用 /
建物・敷地内の緑化 /
環境教育・ワークショップ
オープンで仕様できる普通教室
福井県若狭町立三方中学校
【主な環境配慮項目】
屋根・外壁・開口部の断熱 /
日射遮へい・制御 /
自然採光 /
自然通風の確保 /
再生可能エネルギーの活用 /
高効率照明の設置 /
水の有効利用 /
環境の見える化 /
長寿命化 /
地域材の活用 /
リサイクル材料の活用 /
建物・敷地内の緑化 /
環境教育・ワークショップ
風の塔
豊田市立土橋小学校
【主な環境配慮項目】
屋根・外壁・開口部の断熱 /
日射遮へい・制御 /
自然採光 /
自然通風の確保 /
再生可能エネルギーの活用 /
高効率照明の設置 /
水の有効利用 /
環境の見える化 /
長寿命化 /
地域材の活用 /
リサイクル材料の活用 /
建物・敷地内の緑化 /
ビオトープ /
環境教育・ワークショップ
モザイクタイルで彩る「明るいトイレ」
京都市立朱雀第四小学校(あかしやホール)
【主な環境配慮項目】
屋根・外壁・開口部の断熱 /
日射遮へい・制御 /
自然採光 /
自然通風の確保 /
再生可能エネルギーの活用 /
高効率照明の設置 /
水の有効利用 /
環境の見える化 /
長寿命化 /
地域材の活用 /
リサイクル材料の活用 /
建物・敷地内の緑化 /
ビオトープ /
環境教育・ワークショップ
ホタルも飛び交う「いのちの庭」
神戸市立多聞東中学校
【主な環境配慮項目】
屋根・外壁・開口部の断熱 /
日射遮へい・制御 /
自然採光 /
自然通風の確保 /
再生可能エネルギーの活用 /
高効率照明の設置 /
水の有効利用 /
環境の見える化 /
長寿命化 /
地域材の活用 /
リサイクル材料の活用 /
建物・敷地内の緑化 /
ビオトープ /
校庭に面した「棚田」で地域の人たちと田植え
学校エコ改修では、設計段階や施工段階でワークショップを行い、教職員や生徒、地域の人たちといっしょに校舎やビオトープなどをつくり込んでいきます。 その意識づけが、後々まで、エコ改修された校舎を上手く、長く使い続けていただくポイントのひとつです。